刹那から始まった欲望
俺は今もあなたの幻を
貪り生きている
あなたのいない世界が
俺を餓鬼に貶めている
その唇が微かに甘い毒を囁き
その視線が熱い矢となり放たれた瞬間
俺の抑えようのない衝動が
あなたを押さえつけていた
あの人に触れていると思いたいか
似非だと言うのに
あなたは心弾ませ
俺と秘やかなときを持つ
屈折した心を
まるで当たり前のように
平静に保てると思っているのか…
泣きじゃくる心と
恋しさだけが心臓をこれでもかと叩く
その痛みだけが
俺に伝わってくるのは
辛すぎる
それでもあなたが欲しくて
共に刹那に堕ちて行くことに
躊躇はなかった
背中を見つめながら
歩くのはたくさんだ
何ひとつ見逃したくない
あなたのすべてを
微笑みは誰に向けているのか
憂う瞳は何を映している
静かな息づかい
切なげな横顔
すべてを
この腕に閉じ込めたなら
もう二度外には出さない
俺のなかだけでしか生きられない
あなたに為てしまう
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